平成19年 9月県議会代表質問と答弁 要旨(9月 19日) of みんなで創る藤沢の会 鈴木つねおホームページ

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平成19年 9月県議会代表質問と答弁
要旨(9月 19日)

1.知事の政治姿勢について
 (1)政策決定プロセスについて-1
 (1)政策決定プロセスについて-2
 (2)(仮称)県民パートナーシップ条例の意義について
 (3)本庁組織再編について
 (4)神奈川県職員等不祥事防止対策条例について
 (5)首長の多選禁止について
2.財政問題について
 (1)本年度の普通交付税について
 (2)県債の新たな目標について
 (3)市債公募債の発行について
3.県税事務の民間委託について
4.福祉・医療について
 (1)重度障害者医療費助成制度の見直しについて
 (2)児童相談所について
 (3)医療制度改革について-1
 (3)医療制度改革について-2
5.東海道新幹線新駅とツインシティについて
6.多重債務問題について
7.教育行政について
 (1)教員の基礎的な研修について
 (2)教育委員会所轄の社会教育施設について

鈴木恒夫議員(自民党)代表質問  

 

1.「知事の政治姿勢について」

(1)政策決定プロセスについて-1

(鈴木恒夫)
 知事のマニフェストによると、「すべての懇話会等に『県民公募委員』を配置する」ことが掲げられており、部局政策宣言にも反映されている。従来から委員を公募することは一部の懇話会等で行われていることは承知しているが、一方で、専門家の意見を参考にすることを主眼に設置されている懇話会等もある。また、部局政策宣言では、懇話会等の全委員に対する公募委員の割合は概ね1割を目指すとされているが、これを以って「政策づくりの過程に県民が関与した」ことになるのか、疑問である。公募委員の必要性は認めるが、すべての懇話会等に一律に一定割合の委員の配置を義務付けるのではなく、その懇話会等の目的や性格に応じて個々に判断すればよいと考える。そこで、懇話会等における公募委員の配置の基本的な考え方について見解を伺いたい。

(知事答弁)
 鈴木議員のご質問に順次お答えをいたします。
 はじめに、政策決定プロセスについてのお尋ねをいただきました。
 まず、懇話会等における県民公募委員の配置の基本的な考え方についてでありますが、県民公募委員の配置につきましては、県民参加の促進や新しい人材の活用の観点から、これまでも必要に応じて委員の公募に努めてまいりました。しかし、県民の視点に立った行政をさらに推進していくためには、政策づくりのやわらかい段階から、県民の皆さんに積極的にご参加いただき、様々なご意見をできる限り県政に反映させていく必要がございますので、従来の取組みを一歩進め、懇話会等に原則として県民公募委員を配置することを検討しております。また、この取組みを推進するため、懇話会等の委員の総数に占める公募委員の割合を、現在の6.5パーセントから10パーセント程度まで引き上げる目標を掲げたところでございます。とは申しましても、審議等にあたり極めて高度な専門知識を必要とする場合など、委員の公募がなじまない懇話会等も一部にはありますので、こうした懇話会等には、県民公募委員の配置を例外的に除外することを考えております。
今後とも、各懇話会等の設置目的や審議事項等を十分勘案しながら、県民公募委員の登用を推進し、県民の県政参加の機会の拡大に努めてまいります。

(1)政策決定プロセスについて-2

(鈴木恒夫)
 知事は、前知事の時代に比べ、約2倍の懇話会等を設置しているようであるが、県政改革懇話会を例に取ると、平成18年11月10日を最後に開催されていないし、公開されている議事録の知事の発言を見ると、行政の長としての発言と政治家としての発言とが混同されており、適切なものとは思えない。組織の効率化・スリム化に取り組んでいる県としては、県民公募委員の配置を義務化する前に、これらの懇話会等の整理・見直しをまず行う必要があると考えるが、見解を伺いたい。

(知事答弁)
 次に、懇話会等の整理・見直しの必要性についてのお尋ねがありました。 懇話会等の活用により、外部の意見を県の施策に反映していくことは重要でありますが、簡素で効率的な県政運営の観点からは、懇話会等の設置の必要性を常に検証し、見直しを行っていく必要もあります。 そこで、新たに懇話会等を設置する際には、既存の懇話会の活用や代替方法の有無等を併せて検討し、設置の必要性を精査するとともに、設置する場合でもあらかじめ時限を設定するなど、安易に設置することのないよう留意しております。 また、既存の懇話会等についても、当初の設置目的に照らして、その意義が薄れていないかなどの観点から、定期的に廃止などの見直しにも取り組んでおります。
私は、各分野の有識者や県民の皆さんから広く意見をいただきながら、新たな行政課題へ対応していくことが重要と考えておりますので、知事就任以来、確かに懇話会等の設置数は増えておりますが、一方で、昨年末までの間に、34の懇話会等を廃止するなど、見直しの成果もあがっているものと考えております。
今後とも、懇話会等につきましては、常に必要性をチェックし、スクラップ・アンド・ビルドの視点を踏まえ、見直しを行ってまいります。

(2) (仮称)県民パートナーシップ条例の意義について

(鈴木恒夫)
 知事は、マニフェストの基本理念に「『新しい公共』を創る広域政府」を掲げ、県の役割は、県民との協働によって地域の課題を解決していく広域政府であるとし、県民・NPOと県との協働をより一層推進して「新しい公共」の創造に取り組むこととしている。県民・NPOと県とは、これまでも協働・連携して様々な活動を行ってきているが、一方で県は、行政改革の観点から団体に対する支援の見直しを行っている。民間団体が公共的な役割を担っていくためには、団体自身の足腰を強くするような県の取組みも重要であると考えるが、「新しい公共」における協働の相手方の安定的かつ継続した人材・財源・信用をどのように担保していくのか、また(仮称)県民パートナーシップ条例によって、「新しい公共」をどのように支えていこうとするのか、条例制定の意義について、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、「新しい公共」における協働の相手方の人材・財源・信用の担保と「県民パートナーシップ条例」の制定の意義についてのお尋ねをいただきました。
 まず、人材等の担保についてでありますが、NPOなどの民間団体が地域の様々な課題やニーズに対応していくためには、ご指摘のように、人材や財源など、運営基盤の充実が重要であります。これまで、本県は、議員からお話がありましたように、全国に先駆けて「かながわ県民活動サポートセンター」を設置したほか、財源面からの取組みとして、「かながわボランタリー活動推進基金21」によりまして、NPOなどへの助成や協働事業を推進してまいりました。
さらに、人材の面では、地域課題の解決や地域の活性化に取り組むNPOなどの人材を育成するため、新たに、昨年10月から「かながわコミュニティカレッジ」の試行を開始し、財源の確保などNPOの運営ノウハウを学ぶ講座をはじめ、様々な人材育成の講座を開催しているところであります。
 また、今年3月からは、NPO法人の事業報告書を県のホームページから閲覧できるようにし、NPO法人制度への信頼を高めることにも努めております。このように、県は、NPOの自発的活動を支えるため、活動の場や財源、人材など、様々な面から環境整備の取組みを進めているところであり、NPO自身の活動・運営の努力と相まって、NPOの信頼も醸成されていくものと考えております。
 また、仮称「県民パートナーシップ条例」制定の意義についてでありますが、「県民パートナーシップ条例」は、官民が協働・連携して支える「新しい公共」を推進するための基盤として、企業の社会貢献への関心の高まりなども踏まえながら、本県が先進的に進めてまいりました取組みを更に充実・発展させ、社会にしっかりと定着させていく、そういった条例を目指していきたいと考えております。
その意味で、条例案の検討に当たっても、社会に根づいたものとなるよう、NPOや企業など民間の方々と協働で進めてまいります。

(3)本庁組織再編について

(鈴木恒夫)
知事のマニフェストを受けた「行政システム改革基本方針」によると、県の組織全体のあり方を見直し、本庁組織及び出先機関の再編に取り組み、組織の重点化・効率化を図ることとしている。これまでの本庁組織の再編では、巨大な部局が誕生し、また、縦割り意識が残るという弊害が指摘できる。このような組織再編では、組織としての迅速な意思決定ができなかったり、業務を効率よく執行できないなどの事態も考えられる。今回の組織再編の効果をどのように見込んでいるのか。

(知事答弁)
 次に、本庁組織再編について、お尋ねがございました。
 県の組織につきましては、社会経済情勢の変化を踏まえるとともに、効果的・効率的な推進体制を整備するため、これまでも不断の見直しを進めてきたところであります。議員のお話にありました過去の本庁再編につきましては、高度化・多様化する行政ニーズへの総合的な対応や、部局数、室課数の削減による組織体制のスリム化を目指し、行ってきたものでございます。
 また、迅速な意思決定や効率的な業務執行という点につきましては、例えば、部局の枠を超えた新たな行政課題に対して、「アスベスト対策会議」や「食育推進会議」などの全庁横断的な会議を設置し、関係部局が連携して機動的に対応するなどの取組みも展開してきたところであります。現在、20年4月に向け、組織の見直しを検討しておりますが、今回の見直しでは、神奈川力構想・基本構想及び実施計画に盛り込んだ施策・事業の着実な推進や、社会経済情勢の変化や県民ニーズの多様化・高度化に対応する政策立案機能の強化などを目指してまいりたいと考えております。
また、組織の見直しと併せまして、政策マネジメントの強化、意思決定の迅速化、部局間の調整機能の充実、あるいは職員の意識改革など、いわば組織運営に係るソフト面の見直しにも取り組み、多様化する行政課題に的確に対応できる組織・執行体制の整備に努めてまいります。

(4)神奈川県職員等不祥事防止対策条例について

(鈴木恒夫)
 不祥事防止対策は、これまでも全庁的に取り組んできたところだが、現実には、不祥事の発生が後を絶たない。
 そうした状況の下で、「神奈川県職員等不祥事防止対策条例」が提案されたわけだが、条例を制定することによって不祥事防止対策が完成したわけではなく、不祥事を根絶するための第一歩として認識すべきであり、これを機に、より一層、不祥事の防止を図らなければならないと考える。そこで、新しい条例の制定による取組みは、従来に比べて、どこが異なり、どのような効果を期待しているのか。また、条例ができた後、どのような目標をもってさらなる不祥事防止に取り組んでいくのか、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、神奈川県職員等不祥事防止対策条例についてのお尋ねがございました。
 まず、この条例の制定による取組みは、従来とどこが異なり、どのような効果を期待しているのかとのお尋ねがありました。県の行う不祥事防止対策については、従来、要綱など内部規定により実施してまいりましたが、今回、不祥事防止対策の重要性にかんがみ、議会の議決をいただく、重い位置づけの条例として制定することといたしました。このことにより、不祥事防止に取り組む県の強い姿勢を明確に示すことができ、職員一人ひとりの自覚を高め、不祥事防止対策のさらなる徹底を図ってまいりたいと考えております。
 また、条例では、不祥事防止対策の実施状況を公表することとしており、取組実績等を広く県民にお示しするとともに、有識者による「神奈川県職員等不祥事防止対策協議会」を設置し、継続的に対策を検証し、ご意見をいただくこととしております。これにより、県民注視の下に対策を進めることとなり、また、外部の視点からのチェック機能を高められますので、その時々の要請に応じた不祥事防止対策の充実・強化を図ることができるものと考えております。
 次に、条例制定後の目標と取組みについてでございますが、不祥事防止対策につきましては、当然のことながら、条例化が目的ではなく、不祥事を根絶することを目指すものでございます。そのためには不断の取組みが必要でございますので、外部からの意見も伺いながら、常に検証、見直しを行い、実効性のある取組みを進めてまいります。
また、何よりも、職員一人ひとりの不祥事を起こさないという意識が重要であります。この条例の制定を機に、決意を新たにいたしまして、私を先頭に、全職員が不祥事の根絶を目指し、全力で取り組んでまいります。

(5) 首長の多選禁止について

(鈴木恒夫)
 首長の多選禁止については、総務省の「首長の多選問題に関する調査研究会」報告書によれば、「多選制限を制度化する場合には、法律にその根拠をおくことが憲法上必要であり、地方公共団体の組織及び運営に関する事項を一般的に定めた地方自治法において規定することが適当である」とされた。しかしながら、現時点で、国において、そのような地方自治法の改正の動きが明らかになっているわけではなく、この時期に本県独自の条例を提案するのは、拙速との批判を免れない。
国の動向も明確ではないこの時期に、何故、多選禁止条例を提案したのか。

(知事答弁)
 次に、知事の多選禁止条例を、何故この時期に提案したのか、とのお尋ねがございました。 
 私は、これまで20年近くにわたり、本県のような大規模自治体においては、知事の多選禁止の制度化が是非とも必要であると主張を続けてまいりました。
また、昨年からは、全国知事会議や八都県市首脳会議などを通じ、あるいは、本県独自の国への提案・要望として、首長の多選を条例で制限できることを明文化するよう、法改正を求めてきたところであります。このように、あらゆる機会を捉え、首長の多選禁止を地方自治体自らが判断する仕組みをつくるために、努力を尽くしてまいりましたが、現段階では、この提案に沿った法改正の動きはみられない状況にあります。こうした中で、今年5月に出された、総務省の研究会による多選制限の合憲判断によって、その制度化に向けた障害の一つが取り除かれましたが、一方では、旧来と同様に、知事などの多選を法律で全国一律に制限しよう、という国政のレベルでの意見も出てまいりました。したがいまして、ご指摘のように、現段階で国の法改正の動きは明確ではありませんが、このまま地方が何もしなければ、いずれ法律による一律規制という中央集権的な制度ができあがる恐れがあります。また、場合によっては、法改正が先延ばしされ、改革が進まないことも想定されます。そこで、これまでにも先進的な改革にチャレンジしてきた本県の独自の判断によって、多選禁止条例を制定することで、全国一律規制に対する明確な意思表示をし、国に対して、条例に全面委任するような法改正を促していく覚悟でございます。 さらには、もう一つの懸念である、法改正の先延ばしに対しても、本県がこうした先行事例を作ることによって、同様の改革を目指す自治体とも連携しながら、世論を盛り上げ、条例委任のための法改正を強力に働きかけていく所存でございます。
こうした私の考えについては、先般就任された増田総務大臣にも、直接ご説明させていただきましたが、増田大臣からは、菅前大臣と同様に、地方の自主的な判断を尊重する制度とすべき、とのお話をいただきました。地方分権改革を進展させるためには、国の方針を待つのではなく、地方自らが積極的に発信し、行動していかなければなりません。そうした意味で、この条例は、地方分権改革の試金石でもあります。
本県がこの条例を制定し、これを契機に条例委任の自治法改正を実現することで、国と地方との協働による地方分権型の制度の確立を目指していきたいと考えておりますので、是非、議会の皆様のご理解をいただきたいと思います。

(鈴木恒夫・再質問)
 まず、多選禁止条例についてでありますが、12月議会で条例案が否決されたわけであります。そして、この9月に再度提案というわけでございますけれども、その再度提案になった状況の変化というのは、何をもって認識しているのでしょうか。例えば、総務省の調査研究会の、必ずしも違憲ではない、ということをとって認識しているのでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
 また、地方分権改革を神奈川から行いたいという知事の姿勢はよく分かりますけれども、知事の言う、県の基本方針としての最高規範となるべく、自治基本条例との整合性を図るという幅広い見地から検討すべきでもないかと思うのですけど、この辺の見解についてもお知らせください。
 また、多選条例は、地方から国を動かしていきたいと、強い決意があるのですけど、かたや答弁を聞いておりますと、多重債務者の問題の答弁などは、国や他県の動向を見てから考えていきたいというふうに言っていて、何か矛盾しているようにも見えるのですけど、この辺どのように理解したらよいでしょうか、知事の見解をお伺いします。

(知事答弁)
 鈴木議員の再質問にお答えをいたします。
 3点というか、私、4点あったようにお聞きしたんですけれども、私の把握している内容でお答えをさせていただきます。
 まず、多選禁止条例、昨年の10月に否決されたけれども、今回また出すと、この間のどのような状況の変化があったかと。先程の答弁でも、私、概ね述べさせていただきましたが、まず一つ目にはですね、最近の県内の首長選挙で、多選禁止条例の制定を公約に掲げた候補者が有権者の信任を得ているということで、制度の実現を求める県民世論がより明確になってきたことがございます。
 2つ目には、先程の答弁でも申し上げましたけれども、総務省の調査研究会が今年5月に、多選制限自体は違憲ではないという見解をまとめたところもございます。
 3つ目には、総務省の調査研究会報告を受けて、国レベルで、知事などの多選を法律で全国一律に制限しようという意見が出てきたということでありまして、私はあくまでもこれは地方分権でやるべきなので、このままではこうした流れになってしまう。そういう状況もございます。
こうした状況の変化を踏まえますと、先程答弁いたしましたように、地方分権改革を進展させるために、今まさに、本県の判断で多選禁止条例を制定すべき時期に至ったものと認識をしているわけであります。
 次に、地方自治の根幹に関わる条例であるというのであれば、自治基本条例と一緒に提案すべきではないのか、というお尋ねだったかと思います。私は、今回の私のマニフェストにおいては、自治基本条例と多選禁止条例とを、別個の条例として制定を目指すことを公約に掲げております。議員からは、自治基本条例と一緒に提案すべきではないのか、とのご指摘を頂きましたが、自治基本条例については、昨年出された専門家による検討懇話会の報告をもとに、今後、県民の皆様のご意見を伺うとともに、議会の皆様とも議論しながら、これから十分検討していく必要がございます。
一方、多選禁止条例については、先程の答弁でも申し上げましたように、国に対して、条例に全面委任するような地方自治法の改正を促していくという意味においては、まさに今が、条例を制定すべき時期であります。
 このように、2つの条例につきましては、現時点においては、緊急性や熟度の状況が異なりますので、まず、多選禁止条例を先行して制定しようとするものでございます。
 次に、多重債務問題では何か、国の方針を待つのみで、それに従うだけみたいだけれども、態度が違って矛盾しているのではないかということであります。それは誤解でありまして、多重債務問題についても、国の法改正あるいは改善プログラム、国の方でもさまざまな対応をしております。しかし、神奈川県はそれを待つだけではなくて、神奈川県独自の多重債務者対策協議会というのをまず立ち上げて、それで弁護士など法律専門家に相談し処理を依頼することで解決できるもの、こういう相談機能もすぐに持たせていただいておりますし、
 また、横浜弁護士会、県司法書士会共催で特別相談会を今月以降、県内各地で開催をしていく。あるいは10月から神奈川中央消費生活センターにおいて、行政としてこれまた全国で初めて相談専用電話を開設する。こうして国の指示を待つだけでなく、県から自ら積極的に多重債務問題にもどんどん取り組んでいるというのが実情でありますので、ご理解を頂きたいと思います。

(鈴木恒夫・指摘)
 多選の方で多重債務が云々という話ではないんですけど、あるものについては、地方から国を変えていきたいというものと、何かあの、国に頼り過ぎてしまって、国が決まっていかないと動けないよというようなニュアンスのものが、多選問題だけが突出してしまっているものですから、その辺が違和感に感じたという点でご指摘をさせていただきました。
 また、どうしても、提案されたわけですけど、その間の状況の変化というのが、知事と我々と、今のところ、ちょっと見解がなかなか合わないので、また、常任委員会等で審議が深まっていくと思いますけれども、ここでは、この程度としておきたいと思っております。

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2.「財政問題について」

(1) 本年度の普通交付税について

(鈴木恒夫)
 今年度の本県の普通交付税交付額は216億5,500万円と、前年度比で424億円の減、率にすると66.2%のマイナスであった。
税制改正などにより県税収入が伸びることから、一定の減については当初予算で織込み済みであったと理解をしているが、当初予算計上額の260億円に対しても43億円の減と、平成5年度以来、14年ぶりに当初予算を下回る結果となった。
 そこで、当初予算計上額を下回ったことに対する認識と、その理由について伺いたい。

(知事答弁)
 次に、本年度の普通交付税の決定額が当初予算を下回ったことに対する認識とその理由についてのお尋ねをいただきました。
 まず、認識についてでありますが、予算計上の際には、国の地方財政対策や本県の税収状況などを総合的に勘案し、前年度実績を約380億円も下回る厳しい見積りをいたしましたが、決定額が、平成5年度以来14年ぶりに予算を下回ったことにつきましては、大変重い事態と受け止めております。
 今回のこの事態に対しましては、より一層の効率的な予算執行や歳入確保に努めていくことで、何とか財源を補てんしていかなければならないと考えております。 一方で、国の交付税額全体が抑制基調にあり、不交付団体が増加している中にあっても、一定の交付税が確保できたことは、大変ありがたいとも思っております。と同時に、交付団体であるということは、税収が好調であるとは言え、本県財政が引き続き厳しい状況にある証しにほかならないと改めて感じた次第でございます。
 次に、当初予算額を下回った理由についてであります。まず、交付税の算定に使われる基準財政収入額では、18年度の本県の法人関係税の実績が、当初予算段階の見込みを上回ったこと、また、基準財政需要額では、新設された「頑張る地方応援プログラム」の2,200億円の配分のほとんどが市町村分となったこと、などが主な要因であると考えております。
 交付税は、本県にとりまして、大変貴重な財源でありますので、税収動向などをこれまで以上に精査するなどして、的確な見積りに努めてまいります。 また、国に対しては、今後も、本県の厳しい財政状況をご理解いただけるよう、機会あるごとに説明するとともに、本県の財政需要などを的確に反映した算定となるよう求め、交付税の確保に努めてまいる所存であります。

(2) 県債の新たな目標について

(鈴木恒夫)
 所得税から個人県民税への税源移譲によって個人県民税が大幅に伸びることになったが、これにより、本県の自主財源も大きく増加した。このことにより、「県債の新規発行を、自主財源の10%以内とする」という、いわゆる県債の10%目標の限度額も引き上がったことになり、これでは、今後県債発行抑制の指標とはなりえない。
 目標を設定したときとは、前提となる税財政制度が変わったのであるから、新たな目標を立てるべきではないかと考える。
 自主財源の10%以内とするという県債の抑制目標に代わる新たな目標を、どのように考えていくのか。

(知事答弁)
 次に、県債の10%目標という抑制目標に代わる新たな目標についてのお尋ねがございました。
 ご案内のとおり、本県では義務的経費の割合が高く、硬直化した歳出構造の改善が課題となっておりますので、義務的経費の一つである公債費の抑制を図るため、県債の新規発行抑制の取組みを続けることが大変重要であります。
 そこで、県債の10%目標を掲げ、これまで取り組んできたところでありますが、これは、景気の変動に左右されやすい歳入構造を持つ本県にあって、後年度の公債費負担を、収入に対して一定規模に抑えることを目指したもので、重要な目標でございますので、今後も引き続き堅持してまいりたいと考えております。
 しかしながら、議員お話しのように、自主財源額の変動に伴い、10%目標の額も変動いたします。また、これまで県債の発行抑制に取り組んでまいりましたが、いまだ県債現在高が増加し続けているということも事実であります。 こうした状況なども踏まえ、本年7月に策定いたしました「行政システム改革基本方針」に、プライマリーバランスの黒字化や、県債現在高を減少に転じさせる、という新たな目標を掲げ、財政健全化への取組みをさらに進めることといたしました。
 将来の公債費負担の軽減を図るため、今後は、この新たな目標も着実に達成するよう、全力で取り組んでまいります。

(3) 市場公募債の発行について

(鈴木恒夫)
 かながわ県民債の発行は、県民が県政に参加しているという意識を醸成するのに大変に効果的であると考えるが、さらに一歩進めて、特定の事業やプロジェクトを遂行するための資金調達の手段として、市場公募債を発行したらどうか。このことにより、これまで以上に県政への参加意識の機運を高めることに役立つと考える。
 特定目的の市場公募債の発行について、見解を伺いたい。

(知事答弁)
 次に、特定の事業やプロジェクトの財源として市場公募債を発行することについてのお尋ねがございました。
 県民の皆様が県債を購入することを通じて、県政へ参加し、県政に対する理解を深めてくださることは、大変意義深いものと考えております。
 そのため、本県では、より多くの県民の皆様に県債をご購入いただけるよう、平成14年度から、購入対象を県内在住・在勤の個人や県内に事務所・事業所を有する法人に限定した「かながわ県民債」を発行してまいりました。おかげさまで、これまでご好評をいただき、売れ行きも順調に推移しております。
 そうした中で、議員のお話にもございましたが、私も、さらに一歩進めまして、県民の皆様が、より一層、具体的な事業や施設を身近に感じ、県政に参加しているという実感を持っていただけるように、特定の事業の財源としての市場公募債を、是非とも発行したいと考えております。
 実際の発行にあたっては、どのような事業を対象とすべきか、またどの程度の発行規模が望ましいかといった課題もございますが、具体化に向けた検討を早急に進めてまいります。

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3.「県税事務の民間委託について」

(鈴木恒夫)
 知事のマニフェスト及び「行政システム改革基本方針」には、県税事務の民間委託化 が掲げられている。
 これまで、県税事務のような公権力に関わる部分には民間委託にはなじまないという 議論があったと聞いているが、提案された補正予算には来年4月から一部導入するため の準備経費が盛り込まれており、民間委託化する税目について、自動車税及び自動車取 得税の二税目に限定して実施する方針とのことである。
 民間委託化は、委託先選定の問題や県民が納得する委託の効果が得られるかという点を十分に検証する必要があると考える。
 そこで、県税事務の民間委託化に対する基本的な考え方と、導入に向けた今後のスケジュールについて伺いたい。
 また、県税事務の民間委託化の効果について、どのような期待をしているのか、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、県税事務の民間委託についてのお尋ねがございました。
 まず、民間委託に対する基本的な考え方でございますが、税源移譲の実現など分権改革が進展する中、納税者の方々へ税制度の内容や使い途についての説明責任を果たすとともに、税負担の公平や税収確保を図ることがますます重要となっております。
 限られた人材の中で、こうした課題に対応していくためには、県税事務の一層の効率化を図る必要がございますので、可能な分野では、積極的に民間活力を導入してまいりたいと考えております。
 そこで、納税者からの問い合わせが多く、また、反復、継続する事務の多い自動車税と、関連する自動車取得税のうち、公権力の伴わない事務について、民間委託等の手法を最優先で導入することといたしました。
 次に、導入のスケジュールでございますが、平成20年4月にはデータ入力等の事務について、また、平成20年8月を目途に、納付の呼びかけや、納税者からの照会に対する回答を行う「自動車税コールセンター」について、導入を図ることといたしました。
 さらに、4か所の自動車税管理事務所の支所の窓口事務につきまして、平成21年4月から、1所において委託化を実施し、平成22年の4月には、全4支所に拡大してまいりたいと考えております。
 次に、民間委託化の効果といたしましては、問い合わせ窓口の一元化や、支所の窓口の混雑緩和等による納税者サービスの向上とともに、委託対象業務に従事していた人材を、困難な滞納事案への対応に振り向けることによる税収確保の面での効果を期待しているところでございます。
 なお、委託先の選定に当たっては、こうした委託の効果が十分期待でき、かつ、情報保護を適正に行うことができる業者を厳正に選定してまいりたいと考えております。

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4.「福祉・医療について」

(1) 重度障害者医療費助成制度の見直しについて

(鈴木恒夫)
 重度障害者医療費助成制度の見直しについては、6月定例会における答弁では、8月中に見直しの方向性を出すとのことであったが、未だに示されていない。 
 この制度に関しては、関係者の関心が極めて高く、県がどのような方向性を示すのか、大きな関心を持って見守っている。
 県は、重度障害者の健康の保持及び生活の安定に重要な役割を果たしているこの制度について、どのように見直していこうと考えているのか。
 また、見直しにあたっては、障害者に対して、障害者自立支援医療との関係なども含めて、十分な説明を行い、理解を得ることが欠かせないと考えるが、今後、どのように取り組んでいくのか、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、福祉・医療についてのお尋ねでございます。
 はじめに、重度障害者医療費助成制度の見直しについてであります。 この制度の見直しにつきましては、11の市町と県で構成する「医療費助成制度見直し検討会」の報告書を受け、本年6月から8月にかけて、障害者の方々をはじめ、市町村、関係団体等との意見交換を進めてまいりました。
 そうした方々との意見交換では、一部負担金の導入などについて、様々なご意見がありましたが、この制度を将来にわたって安定的に維持、継続していくことについては、共通の認識であると受け止めております。
 そこで、これまでの多くの議論を踏まえ、きめ細かい配慮が盛り込まれた、「検討会報告書」の内容を基本として、見直すことが適切であると判断をいたしました。
 具体的には、特別障害者手当に準じた所得制限の導入、重度障害者になった年齢が65歳以上である方を制度の対象外とする対象者の見直し、通院は1回200円、入院は1日100円とする一部負担金の導入、そして、実施は平成20年10月からといたします。
 ただし、所得制限については、公平で、公正な確認方法の統一や、周知期間が必要との、市町村等の意見も踏まえ、1年間は、経過措置を設けることといたします。 また、今後の取組でありますが、議員お話しのように、障害者自立支援医療など、国の公費負担制度に該当する場合は、所得に応じて負担も軽減されますので、こうした制度の利用についても、障害者や関係団体等に十分に説明するとともに、今回の見直しの趣旨や内容を、ご理解いただけるよう、しっかりと対応をしてまいります。

(2)児童相談所について

(鈴木恒夫)
 児童虐待受付件数が増加傾向にあり、児童相談所の一時保護所が手一杯の状況の中で、今年5月に少年法が改正され、11月から施行されるが、これによると、警察官は一定の重大事件を起こした触法少年について、児童相談所へ送致することになった。
 このことにより一定の重大事件を起こした触法少年を、虐待を受けた子どもたちと同じ一時保護所で受け入れることになり、安全面への配慮など、新たな対応が必要になると考える。
 また、今回の少年法では、こうした重大な事件を起こした触法少年に対しては、児童相談所は調査を行ったうえで、原則家庭裁判所へ送致することとなったが、その判断に際して、学校や警察、家庭裁判所等の関係機関と連携を図るとともに、横浜・川崎・横須賀の児童相談所間の統一性を確保する必要がある。
 そこで、児童虐待相談件数の増加や改正少年法の施行に対して、児童相談所としてはどのように取り組んでいくのか。 また、県・横浜・川崎・横須賀の児童相談所間において、家庭裁判所へ送致する判断の統一性を確保するために、どのように取り組むのか、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、児童相談所についてのお尋ねをいただきました。
 本県の児童相談所につきましては、今年度、一時保護所の職員も含めて20名の専門職を増員した他、中央児童相談所に新たに虐待対策支援課を設置し、相談体制の整備を図ったところであります。 しかしながら、議員お話しのとおり、児童虐待相談件数は、引き続き増加傾向にあり、また、深刻な虐待を受け、一時的に保護者から隔離する必要がある子どもの数も増えております。
 さらに、今年5月に少年法が改正されたことに伴い、一定の重大事件を起こした14歳未満の少年、いわゆる触法少年を一時保護所で受け入れることとなり、児童相談所に求められる役割は、ますます重くなってきております。
 こうした状況を踏まえ、今年度行った体制強化の効果も見極めながら、引き続き児童相談所の組織・体制の充実・強化に努め、児童虐待の防止等に取り組んでまいります。
 また、一時保護所での触法少年の受け入れについては、個室を活用するなど、子どもたちの安全面にも十分配慮した環境を整えるとともに、触法少年への対応も的確に行ってまいりたいと考えております。
 次に、一定の重大事件を起こした触法少年の家庭裁判所への送致に係る問題でございます。
 送致にあたっては、子どもの起こした事件の内容とあわせて、家族の生活歴や子どもの心理面等、事件が起きた背景を見極めた上で、関係する機関の意見も十分踏まえて判断することになります。
 こうした判断が児童相談所間において大きく異なることのないよう、横浜市、川崎市そして横須賀市を含めた県内の児童相談所で開催している「四県市所長会議」の場などで、十分協議を重ねてまいりたいと考えております。

(3)医療制度改革について-1

(鈴木恒夫)
 平成17年12月に政府・与党医療改革協議会で「医療制度改革大綱」が決定され、平成18年6月に医療制度改革関連法が成立し、一連の医療制度改革がスタートした。
 今回の医療制度改革では、都道府県が大きな役割を果たすことが期待されており、その一つとして、平成19年度中に医療計画及び健康増進計画を改定するとともに、あらたに医療費適正化計画及び地域ケア体制整備構想を策定する必要がある。
 これらの計画策定にあたっては、計画等の内容を県民に分かりやすいものとすることはもちろんであるが、これら3計画1構想の策定に向けて、どのように取り組んでいくのか。

(知事答弁)
 次に、医療制度改革についてのお尋ねをいただきました。
 まず、医療費適正化計画をはじめとする3計画1構想の策定に向けた取組みについてでございます。
 医療制度改革のねらいは、国民医療費の増大を背景に、急速に少子高齢化が進む中で、国民が安心して医療を受けることができる公的医療保険制度を将来にわたり持続可能なものとするため、医療費の伸びを国民が負担可能な範囲に適正化することとされております。
 このため、今回の医療制度改革では、その柱の一つとして、都道府県ごとに糖尿病等の生活習慣病の患者やその予備群の減少、療養病床の再編成等を通じた平均在院日数の短縮を進めることにより、医療費の適正化を図ることとされております。そして、この具体化に向けて各都道府県には、3計画1構想の策定等に取り組むことが求められております。
 国では、これらの計画に医療費の適正化につながる施策を位置づけ、相互に関連させて取組みを進めることから、計画策定の基準となる全国的な指針を示したところであります。
 全国的に比較した場合、本県は、生活習慣病による死亡率が最下位にあること、平均在院日数が短く、一人当たりの医療費が低いこと、一方で、急速に高齢化が進むといった地域特性がございます。
本県といたしましては、国が示した各指針を踏まえつつも、こうした地域特性に十分配慮して、外部の有識者等のご意見もお聞きしながら、3計画1構想の策定等に取り組んでまいります。

(3)医療制度改革について-2

(鈴木恒夫)
 県民が安心して医療を受けられるためには、医療機関に関する情報を県民に分かりやすく提供して、県民による医療機関等の適切な選択を支援することが重要である。
 今回の医療制度改革において、新たに設けられることになった医療情報の提供制度について、県としてどのように取り組んでいくのか。
また、医療計画の改定において、がんや脳卒中等主な疾病について、医療機関名を具体的に示すなど、県民に分かりやすい形で医療連携体制を示すものと聞いているが、本県ではどのように県民に示していくのか、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、医療情報の提供に関する県の取組みと医療連携体制の示し方についてのお尋ねがございました。
 医療機関に関する情報提供を推進することは、県民の適切な医療機関の選択を支援する観点から重要であると認識しています。
 このため、本県では、今年度から、県内にある約1万1千の病院、診療所、助産所の医療機能情報を集約し公表する、医療情報提供推進事業に取り組んでおり、今年度末から県のホームページにより公表を開始することとしております。
 こうした取組みにより、各医療機関の対応可能な疾患や治療内容、手術件数などの情報を県民にわかりやすく提供してまいりたいと考えております。
 また、医療連携体制については、今回の医療計画の改定の中で、患者・住民の視点を尊重した質の高い医療が提供できるよう、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病といった、いわゆる生活習慣病に着目し、医療連携体制を構築することを重点施策に掲げて検討を重ねているところであります。
具体的には、県民が疾病予防から急性期・慢性期の治療やリハビリ、さらには在宅医療までの切れ目のない医療を受けることができるよう、疾病ごとに各医療機関の機能や相互の連携の状況を、医療機関名を含め示していくことが重要と考えております。
 このため、本年2月に実施した医療機能調査の結果を踏まえ、医療関係団体や医療を受ける立場の代表などからなる神奈川県保健医療計画推進会議等でご協議いただき、関係の皆様方のご理解を得ながら、県のホームページに掲載するなどして、県民に医療連携体制をわかりやすく示してまいります。

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5.「東海道新幹線新駅とツインシティについて」

(鈴木恒夫)
 東海道新幹線新駅の誘致については、今年の4月に、JR東海が、リニア中央新幹線の首都圏から中京圏間での営業運転開始の目標年次を具体的に2025年と発表したことで、一気に誘致活動に弾みがつくものと期待するところである。
 そこで、改めて現在の取組み状況について伺いたい。
 まず、平成20年度の線引き見直しにより、ツインシティ予定地の、平塚市側と寒川町側の両地区における市街化調整区域について特定保留区域に位置づけようとしているが、現時点でどのような取組みを進めているのか。
 また、特定保留区域設定後、速やかに市街地整備事業の都市計画決定ができるように、今年度中に環境実態調査に着手するとしているが、今後の見通しについて、併せて伺いたい。

(知事答弁)
 次に、ツインシティ整備の現在の取組状況についてのお尋ねをいただきました。
 まず、特定保留区域への位置づけに向けた取組みについてでございますが、ツインシティの整備につきましては、これまで、議員お話のように、地元における促進組織と協働して、土地利用計画案の作成や、まちづくりに関する調査・検討などに取り組んできたところでございます。
 現在の取組状況でありますが、ツインシティ予定地における平塚市側約68ヘクタール、寒川町側約49ヘクタールの市街化調整区域を特定保留区域に位置づけるため、市町が地権者の方々の意向を把握するためのアンケート調査を実施したところでございます。
 調査結果は、回答をいただいた方の、平塚市側では約8割、寒川町側では約6割が、市街化区域への編入に対して賛成の意向を示す結果となっております。
 こうした調査結果を踏まえ、市町と連携をとりながら、平成20年度の第6回線引き見直しにおける特定保留区域への位置づけに向けて、引き続き地権者等との協議を進めるとともに、国等の関係機関と調整を行い、今年度中には、特定保留区域設定に係る都市計画の素案を作成してまいります。
 次に、環境実態調査の実施についてでございますが、ツインシティの都市計画案の策定や、まちづくりを進めていくにあたっては、地域の環境の実態を事前に十分把握することが必要であります。
そのため、今年度中に、地元市町と共同して両地区の環境実態調査に着手し、次年度にかけて1年間を通した調査を行う予定であり、現在、市町と調整を進めております。
 調査により得られた結果を踏まえ、今後、地域に及ぼす影響について予測、評価を行い、両地区の都市計画案に反映し、市街地整備事業の早期の都市計画決定を目指してまいります。

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6.「多重債務問題について」

(鈴木恒夫)
 多重債務者問題は、いまや社会問題となっており、本県でもこの7月に神奈川県多重債務者対策協議会を設置して、第1回目の協議会を開催したことは承知しているが、これだけでは不十分だと考える。多重債務者対策は、単に借金に苦しむ人の救済という面だけでなく、 中小企業対策や自殺防止対策といった側面も持っている。
 国の多重債務問題改善プログラム等によれば、他の都道府県においても、融資など様々な取組みがなされているとのことであり、本県としても、神奈川にふさわしい独自の取組みを進めるべきであると考える。
 本県として、今後、多重債務者対策にどのように取り組んでいくのか。

(知事答弁)
 最後に、多重債務者対策の取組みについてのお尋ねがありました。多重債務者問題は、議員お話のように全国で200万人を超えるという数の多さに加え、家庭崩壊や犯罪、自殺の一要因にもなるなど、深刻な社会問題となっております。
 このような状況を受け、国では昨年12月に貸金業規制法等の改正が行われ、上限金利の引き下げや過剰貸付の抑制などの規制強化により、新たな多重債務者発生は抑えるための措置が講じられることとなったところであります。
 従いまして、本県といたしましては、国が策定した「多重債務問題改善プログラム」にもあるように、現に多重債務に陥っている方に対する対策が急務であると認識しております。
こうした認識のもと、法律関係団体、NPO、県警、庁内関係部局などが一体となって取り組むため、この7月に神奈川県多重債務者対策協議会を設置し、連携の強化と情報の共有化を図ったところでございます。
 また、多重債務は、弁護士など法律専門家に相談し、処理を依頼することで解決への道が開かれるわけですが、どこにも相談できず苦しんでいる人が少なくない現状があります。
そこで、県民の皆様が相談しやすいよう、横浜弁護士会や県司法書士会と共催で特別相談会を、今月以降、県内各地で開催するほか、10月からは、かながわ中央消費生活センターに、行政として全国では初めて相談専用電話を開設いたします。
 今後の取組みでございますが、債務が整理できた後、二度と多重債務に陥らないようにすることが何よりも大切でありますので、原因分析や家計管理カウンセリングなど生活再建も含めた相談体制をNPO等と連携して構築してまいります。
 また、多重債務者への融資については、国の「改善プログラム」の趣旨を踏まえ、他県の状況も検証しながら、どういった対応ができるのか、対策協議会の中で議論・検討を進めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、相談体制を始め、多重債務者対策の更なる充実を図ってまいります。
 私からの答弁は以上でございます。

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7.「教育行政について」

(1)教員の基礎的な研修について

(鈴木恒夫)
 教職員の不祥事が後を絶たないが、40歳代、50歳代のいわゆるベテラン教員の不祥事が目に付く。しかも、その内容をみると、窃盗やわいせつ行為など、人間としての基礎的な資質に関するものが多い。
 現在、教育委員会が行っている基本研修は15年目までであり、それ以降の基礎的な研修は行われていないようだ。教育委員会では、現在策定中の人材確保・育成基本計画の中で、基礎的な研修のあり方を、どのように位置づけようとしているのか。
 また、教員免許の10年ごとの更新制度が始まるが、こうした機会を活用し、更新時講習の中にも基礎的な研修が盛り込まれるべきではないかと考えるが、併せて見解を伺いたい。

(教育長答弁)
 教育関係についてお答えいたします。
 まず、教員の基礎的な研修に関してのお尋ねがございました。
教育委員会といたしましても、子ども達を指導教育していく立場にある教員にとって、豊かな人間性や社会性など、人間としての基礎的な資質を身につけていることは、非常に重要であると考えております。
そこで、現在策定を進めております、仮称ですが「教職員人材確保・育成基本計画」におきましても、「人格的資質・情熱」を「めざすべき教職員像」の一番大切な土台と位置づけており、こうした人材の育成をめざし、モラールアップやコミュニケーション能力の向上など、「人格的資質向上」のための基礎的な研修を、今後、一層充実してまいりたいと考えております。
さらに、経験年数の段階に応じて行う基本研修につきまして、お話にありましたとおり、これまでは15年経験者までを研修の対象としておりましたが、今後は、それ以降の経験者に対する研修も含め、採用から退職まで、教員のライフステージに即した研修を実施してまいります。
また、新たに導入される免許更新制度の講習につきまして、現在、国において、その具体的内容や実施手法について、検討が進められているところでありますが、講習の内容といたしましては、中央教育審議会の答申におきましても、使命感や責任感、さらには対人関係能力の向上などの項目が位置づけられていることから、教員としての自覚や心構えといった基礎的な内容が盛り込まれるものと考えております。
 県教育委員会といたしましては、こうした免許更新制度の講習との関係も配慮しつつ、教員のライフステージに即した基本研修の中に、人格的資質の向上を図る講座をきちんと位置づけ、基礎的な研修の充実に努めてまいります。

(2) 教育委員会所管の社会教育施設について

(鈴木恒夫)
 「行政システム改革基本方針」では、出先機関の再編として、指定管理者制度の導入などを検討することとしているが、社会教育施設については、一律に導入すべきでなく、個々の施設の性格・役割により判断すべきである。
そこでまず、体育センターであるが、体育センターは教員研修やスポーツに関する調査・研究などの多くの役割があり、指定管理者制度にはなじまないと考える。今後の体育センターの指定管理者制度の導入について伺いたい。
 一方、県立の図書館については、建設から相当の年数が経過し、今後のあり方を検討する時期に来ていると思う。
「神奈川力構想・実施計画」にも図書館の再編整備に向けた準備を行うと位置づけられたところであるが、今後の再編整備の方向性について、併せて伺いたい。

(教育長答弁)
 次に、教育委員会所管の社会教育施設についてのお尋ねでございます。
 まず、体育センターの指定管理者制度の導入についてでございますが、議員お話しのとおり、社会教育施設への指定管理者制度の導入につきましては、その施設の果たしている役割や運営の実態を十分精査・検討したうえで判断すべきものと考えております。体育センターにつきましては、主に体育・スポーツ・保健学習に関する調査・研究や教員の研修などを年間を通じて実施しておりまして、学校教育や教育行政を支える重要な役割を担っておりますので、この部分は、引き続き県が直接行う必要がございます。また、体育センターでは、施設を一般利用者にも提供しておりますので、その貸出業務と維持・管理については、民間のノウハウを活用することもできるのではないかと考えております。 
 このようなことから、体育センターへの指定管理者制度の導入につきましては、導入による効果、あるいは、調査・研究事業や教員研修などへの影響も十分に精査し、導入の適否も含めて総合的に判断してまいりたいと考えております。
 続いて、図書館の再編整備の方向性についてですが、市町村立図書館の整備が逐次進む一方、情報化の進展や利用者のニーズの多様化など、図書館を取り巻く環境や求められる機能は、時代の変化とともに大きく変わってきております。こうした中で、県立の図書館の役割としては、より専門性の高い資料の収集や情報提供サービスの充実に加え、広域的な立場から、県内の図書館資料の相互貸借システムの運用や、職員研修などを通じた市町村立図書館に対する支援が重要であると考えております。
 県立の図書館においては、このような考え方のもとに、運営の重点化を図ってきたところですが、今後、再編整備を進めるにあたり、こうした役割を一層明確に打ち出すことを基本に、ハード面で現在の施設が、県民や市町村から求められている機能に対応できるかなど、多角的に検証しながら、効率的運営の検討も含め、その方向性を見定めてまいりたいと考えております。以上でございます。 

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