平成15年 7月県議会一般質問と答弁 要旨(7月 1日) of みんなで創る藤沢の会 鈴木つねおホームページ

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平成15年 7月県議会一般質問と答弁
要旨(7月 1日)


マニフェストについて
1.構造改革特別区
2.不登校対策
3.市町村支援
4.湘南地区問題
5.広域行政
6.住基ネット
7.救命救急センター
8.湘南地域再質問
9.農業政策
10.水産政策
11.特定優良賃貸住宅
12.住宅供給公社改善

鈴木恒夫議員(自民党)一般質問
「マニフェストについて」  

1.構造改革特別区域計画について

(鈴木恒夫)
 知事は、政策8、15、19、20、21などで特区の利活用を掲げております。そこで、マニフェストの実施に際し、特区制度についてどの程度の期待を寄せているのか、また、特区制度に対する基本的な評価とともに、県内自治体などからどのような申請・認定がなされたのかお伺いいたします。

(知事答弁)
 鈴木議員のご質問に順次お答えをいたします。
 まずはじめに、構造改革特別区域、いわゆる特区制度にたいする期待や基本的な評価と県内自治体などの申請・認定状況についてのお尋ねでございます。
 ご案外のように、特区制度は、小泉首相の構造改革の重要な取組の1つであり、地方自治体や民間の自発的な提案により、地域の特性に応じた規制緩和を行うことで、経済の活性化や構造改革の突破口を開こうとするものでございます。
 私が常々申しあげております「地域主権」を確立するためには、国から押しつけられたり、一律に決めるというのではなく、地域の知恵と力を生かしていくことが極めて大切であると考えております。
 その点、特区制度は、集権的で画一的なこれまでのしすてむが制度疲労をおこしている中で、我が国の経済社会を地域のパワーによって活性化しようというものでありまして、地域の提案が満足に認められていないといった問題点もございますが、私のマニフェストを実施していくうえで、その活用を期待できるところでありますし、基本的には前向きに評価してよいものと考えております。
 したがいまして、本県といたしましては、国の規制が、施策を推進するうえで妨げとなっている場合は、今後とも、市町村や民間の皆様と協力しながら、特区の活用をはかってまいりたいと考えております。
 また、県内市町村などの認定状況でございますが、4月から5月にかけての第一回目の認定におきまして、まず、県と横浜市の共同申請による「DME普及モデル特区」、そして「景品臨海部再生特区」、県と川崎市の共同申請による「国際環境特区」「国際臨空産業・物流特区」、そして市の単独申請による横浜市の「国際物流特区」、小田原市の「都市農業成長特区」、相模原市の「相模原市新都市農業創出特区」、大和市の「みんなで進める地域福祉特区」の合計8特区が認められたところでございます。

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2.不登校対策について

(鈴木恒夫)
 知事は、ボランティア活動、インターンシップ、学校と地域やNPOとの連携により、不登校生徒の比率を生徒千人あたり20人以下(3割減)に抑えるとしているが、目標の達成にあたって民間の力を借りなければ到底達成できないものと思います。
 また、目標達成の方法の中で、「教育特区制度」の利用についても触れていますが、具体的にどのようにこの特区制度を活用して不登校生徒の3割減を達成しようとしているのか、所見をお伺いします。

(知事答弁)
 次に、不登校対策についてのお尋ねでございます。
 本県の不登校の状況につきましては、教育委員会から説明を受けましたが、適応指導教室の充実やスクールカウンセラーの配置など様々な取組を実施しているにもかかわらず、依然として増加傾向が続いており、平成13年の不登校児童・生徒数は、中学生を中心に9千名をこえる状況となっております。
 こうした大変厳しい状況ではありますが、私といたしましては、何かと知恵を絞り、学校だけでなく、地域や民間と力を合わせて、不登校児童・生徒数を何としても減少させていきたいと考えております。
 不登校には様々な要因があるとは思いますが、都市化、核家族化が進む中、対人関係が希薄となり、社会性や公共性の意識が弱まっていることも一因になっているのではないかと考えております。
 そこで、私は、子供たちが公共性や働く意味などを学んで立派に成長し、社会の一員としての役割を果たしていけるよう、学校におけるボランティア活動やインターンシップの一層の推進を図るなど、学校が地域の力をお借りして、子供たちが生き生きと生活できる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
 また、議員のお尋ねの不登校対策としてお教育特区制度の活用についてでありますけれども、全国の市町村や団体から、まず小中一貫校の設置やあるいは、NPOによる学校運営など様々なアイデアが提案されているところであります。
 本県といたしましては、まずは市町村と十分協議いたしまして、学校復帰のために取組みを始めたNPOとの連携は他見での取組み状況なども踏まえながら、新たな取組みについて、研究してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、不登校対策は、大変需要な課題であると考えておりまして、教育委員会では、先程申し上げた適応指導教室やスクールカウンセラーの配置など、従来の取組みを更に充実するとともに、本年度から足柄ふれあいの村で、不登校児童・生徒の学校復帰を目的とした4泊5日の宿泊体験活動を新たに実施することとしておりますが、この問題につきましては、教育委員会だけでなく、全庁的な取組みを行ってまいりますとともに、市町村とも連帯し、また、地域やNPOなど民間の力もお借りしながら、総力を結集して取り組んでまいりたいと考えております。

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3.市町村支援のあり方について

(鈴木恒夫)
  知事は、「チャレンジ市町村制度(仮称)」の創設を提唱し、市町村の県民参加による仕組みを構築しようとしています。その目標の中で、国の特区制度を利用すれば、市町村独自の様々な取組みが可能とも示しています。
 具体的に、どのような特区制度の利用を念頭におかれているのか、所見をお伺いいたします。

(知事答弁)
 次に、「チャレンジ市町村制度」などとも関連して、市町村支援の観点から具体的にどのような特区を念頭に置いているのかというお尋ねがございました。
 先ほどもうしあげましたように、県内5市で特区が認定されておりますが、いずれも地域の特性を踏まえた創意工夫にあふれたものだと受け止めております。
 横浜市、川崎市の特区は京浜臨海部の活性化対策と関連いたしますが、小田原市と相模原市の特区につきましては、農地貸付の規制の緩和を講じることで、有機農産物の生産・販売体制の整備、新たな特産品の開発、観光との連携など、都市型農業の新展開を図るものと伺っております。
 また、大和市の特区は、地域のNPO法人によるお年寄りや障害者の方々への有償での移送サービスを認めようという趣旨だと承知しております。
 こうした例を見ましても、特区制度を活用することで、地域の資源を活用し、また住民の皆様と協働した地域づくりに大いに資するのではないかと考えております。
 その特区制度と、市町村への権限移譲を進める「チャレンジ市町村制度」を組み合わせれば、たとえば、市町村からの要望が強いにもかかわらずなかなか進展が見られない土地利用にかかわる規制を、特区制度を使い緩和する、あわせてその許認可権限を市町村に移譲することで、例えば住宅などは周辺の景観にとけ込んだ落ち着いた街並み、また、商店街などでは活気にあふれた街並みの形成など、それぞれの特色をいかした街づくりへの相乗効果が期待できると思います。
 もちろん、制度の趣旨からいたしますと、どのような特区を提案していくかは、第一義的にはそれぞれの市町村の皆様が主体的にお考えいただくべきものですが、特区と権限移譲という二つの手法を上手に活用すれば、市町村における地域づくりの可能性はさらに広がるのではないか、「マニフェスト」はそうした提案をさせていただいたものとご理解いただければと思います。
 本日から第2回目の特区の申請受付が始まり、今後も定期的に申請・認定が行われていく予定ですが、県といたしましては、市町村の皆様の意欲はふれる取組みを応援していく観点から、ご相談等があれば、できる限りの御協力をしてまいりたいと考えております。

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4.湘南地区に関る問題について

(鈴木恒夫)
 知事は、生活環境等の拡大に伴う行政課題の広域化に対応し、首都圏連合の設置を提案しています。確かに効率的な行政運営が求められている中で、広域政策が必要なことは理解するが、本県においては、湘南市構想がほぼ現実をみない状況になりつつあります。
 さらに道州制への移行を提案しており、その中でも市町村の権限・財源を強化し、市町村中心の地方自治を実現するとしている。
 基本的自治体が合併などで自治能力を強化してから中間自治体云々を検討すべきであると思うが、この度の湘南市研究会のとん挫はマイナス方向になると思うが、知事の所見をお伺いいたします。

(知事答弁)
 次に湘南地区に関る問題について、何点かお尋ねをいただきました。
 まず、湘南市構想との関連で、広域行政についてのお尋ねであります。
 近年、地方分権改革が進む中で、中核市や特例市といった特例的な機能を有する市が増加するなど、市町村への権限移譲が進むとともに、全国的には市町村合併が進展するなど、基礎的自治体である市町村の機能を充実・強化する方向で、さまさまな取組みが進められております。
 一方では、都道府県の区域を越えて対応する必要がある、広域行政課題も増加しており、都道府県のあり方そのものも問われております。
 そうしたことから、現在、国をはじめ、さまざまな場面で、都道府県のあり方について議論が行われておりまして、本年4月の第27次地方制度審査会の中間報国では「今後の広域的地方公共団体の役割、機能が十分に発揮されるためには、現在の都道府県の区域の拡大が求められる。その方法としては、都道府県合併、道州制の導入が検討の対象となる。」との考えが示されたところであります。
 こうした中で、県内市町村の状況を見てみますと、本県は、現段階でも2つの政令指定都市、2つの中核市、5つの特例市を擁し、規模の小さな市町村が比較的少なく、また、お話しにもございましたとおり、今回、「湘南市研究会」は終了となってしまいましたが、県西部などでは合併へ向けた動きもございます。
 さらには、県から市町村への権限移譲についても他県に先行して進めてきたこともあり、県内市町村の行財政能力は、現状においても全国に比べて高い水準にあるのではないかと考えております。
 従いまして、地域主権の実現にむけては、今後とも、市町村の機能強化が図られていくことはもとよりですが、県自らも、そのあり方を問い直す必要があります。
 私といたしましては、八都市首脳会議などの場を通じて、具体的な広域連携の実績を積み重ねつつ、その上で、新しい都道府県のあり方を念頭に置いて、「首都圏連合」という形を目指してまいりたいと考えております。

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5.広域行政について

(鈴木恒夫)
 まず、広域行政についてなんですけれども、マニフェストの中で道州制を謳っているわけですけれども、このような地方自治の基盤の問題をマニフェストの4年という期限の中で、数値目標にするということは好ましないのではないでしょうか。知事が代わる度にその基盤が変わっていくということは、行政の継続性が保たれないのではないかと思っておりますけれども、知事の言う所信表明の中で行政の継続性、あるいは県民本位ということを謳っておりますけれども、このことに対して知事のご所見を伺っておきたいと思います。

(知事答弁)
 道州制のような大きな制度変革の議論・課題は、任期のある行政の長がやるのは好ましくないのではないかと、政権の交代があれば、また、その方針が変わってしまうという見方をご指摘になったんだというふうに思います。私は、あくまでもこの国の国民、あるいは地域の住民の福祉が向上するようにどういう行政の制度が望ましいのかというのは常に検討しチェックしていくことが、逆に言えば、政治家や行政の長としての役目だと思います。今、日本は民主政治をひいておりますから、すべての政治家や行政の長は定期的に選挙が行われます。これは避けて通れません。しかし、大きな制度改革というのは、政治家がリードしなればやれません。学者ではやれないわけです。そういう意味では、政治家が議論をリードし、世論を説得し、そこに説得力や正当性があれば世論の支持を得て、私は継続した支持に繋がっていくと思いまして、政治家がこの制度の大きな改革、構造改革を逃げていたら、日本の国の改革というものは一生進まないと思ってまして、私はそういう意味でも、行政の長や政治家がむしろ自らの既得権益を越えた中で、しっかりとこの国の行政のあり方を提案し、議論して、実行していくべきだというふうに考えております。

(鈴木恒夫)
 基本的な部分でなかなか我々と意見がかみ合わない部分があり、今後、委員会等で審議を見つめていきたい部分がかなり有ると思います。
(略)
道州制に関しては、マニフェストで他の政策と一律に、こういった地方自治の基盤を変えるようなものを、数値目標で一律にいれることは、ちょっと如何かなと。私はそういう意見を持っております。

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6.住基ネットについて

(鈴木恒夫)
 藤沢市は住民基本台帳ネットワークの導入に向け、県を信頼し、歩調を合わせてその導入について検討してきました。既に実施しているし、予算も約1億円支出してきました。
 ここに来て県の住基ネット研究会が初会合を行ったが、そのメンバーを見ると、住基ネットについて否定的な見解を持つメンバーが多い。既に県としてはアンケート項目を決定し、アンケートを実施したとのことだが、独自にいくつかの市町村に問い合わせたところ基本を揺るがすような問題はないと認識している。既に答えが予測できる様なことをわざわざ研究会を立ち上げる事はいたずらに市町村を混乱させる事になつのではないかと思いますがアンケートの調査の内容も含め、所見をお伺いしたいと思います。

(知事答弁)
 次に、住民基本台帳ネットワークシステムのアンケート等についてのお尋ねでございます。
 住基ネットに関しては、既にセキュリティ対策は講じているものと基本的には考えておりますが、県民の一部には、個人情報保護等に関する不安を寄せていられる方もいらしゃいます。
 こうした中で、この8月には本格稼働を控えていることを踏まえますと、市町村の住基ネットの状況を調査し、また、市町村から自由なご意見を伺うことにより、更に住基ネットのセキュリティを高めていく必要があると考え、住基ネットに関する研究会を立ち上げ調査をするものでございます。
 この調査の実施にあたっては、市町村長に調査の趣旨等をご理解をいただきながら、進めさせていただいておりますが、無用の混乱を起さぬため、市町村の担当課にも調査の趣旨等をよく説明するよう、事務方に指示しているところであります。
 市町村実態調査の内容は、まず、住民からの問い合わせやシステム上のトラブル、そして二つ目に管理状況、三つめに既存住基システムのセキュリティ対策、そして四つ目にセキュリティ上の課題などでございまして、セキュリティ向上のため事務的な設問からなっております。
 調査の結果、セキュリティに関して、制度的ば見直しが必要な課題等が寄せられた場合にはその対応等を検討し、国へ制度の改善を要望してまいりたいと考えております。
 また、県自らが、セキュリティの向上のため県内で取り組むことが可能な課題につきましては、市町村と連携しながら、例えば日常点検チェックリストのように市町村において独自にセキュリティ対策の充実強化が図られるようおな取組みを進めてまいりたいと考えております。

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7.救命救急センターについて

(鈴木恒夫)
 知事は、救急医療体制の整備による救命率のアップを公約にしており、その方法の1つに「救命救急センターの整備、増設」が述べられています。
 未設置の湘南東部医療圏、とりわけ、交通の要所でもある藤沢市に救命救急センターを設置する必要があると考えるが、所見をお伺いします。

(知事答弁)
 次に救命救急センターについてのお尋ねでございます。
 救命救急センターは、重症及び複数の診療領域にわたる重篤な救急患者を24時間体制で受け入れる施設でございまして、現在県内で7か所設置されております。
 救命救急センターが取り扱う患者の数は、ここ数年著しく増加していることから、これに対応して受入体制の拡充を図ることが課題となっており、平成14年2月に改定した保険医療計画でも、三次救急医療を充実するため、救命救急線tーの新設について検討するとしております。
 また、本県における救命救急センター新設の検討に当りましては、全県的な適正配置を考慮するとともに、現在ある県内の救命救急背mm他ーの水準を満たす質的な面も十分に考慮する必要があつと考えているところでございます。
 こうした中で、藤沢市から藤沢市民病院へ救命救急センターを設置したい旨の申出があり、検討を進めてきたところでございます。設置に向けては市との間で調整が必要なことから、市から本年1月に「救命救急センター基本構想」の提出を受け、現在、施設整備や人員配置の計画等についてお話しを伺っているところでございます。
 県といたしましては、藤沢市に本県8か所目の救命救急センターとして設置することがふさわしいものと考えておりますので、今後、救急医療に関する専門の方々のご意見を伺ったうえで、医療審議会の答申を受け、厚生労働大臣の協議に向けて取組みを進めてまいります。

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8.湘南地域に関る問題について(再質問)

(鈴木恒夫)
 アンケート調査について、総務省の外郭である財団法人地方自治情報センターにおいても調査中であり、そのセキュリティー対策の自己点検を実施し、その中間報告が出ています。さらに、セキュリティ対策を強化するために、7月の上旬まで県と通じて市町村にその報告を求めているということである。こういったことを見ると、何か屋上屋をかけるようなアンケートであるという気がするが、いかがなものでしょうか。
 市町村においては条例に基づいた個人情報保護審議会の設置が求められている。知事の私的研究会の4人のメンバーは、皆さんそれぞれ県あるいは地町村において、個人情報審議会の委員になっている方ばかりである。何故各市町村の個人情報委員になっている方を選んだのか。県には別に13名の個人情報審議会の委員がおり、こういう人達ではセキュリティのチェックが出来なかったのか、伺いたい。
 マニフェストの政策33において、住基ネットの見直しを約束している。今回のアンケートは、制度部分にはふれることなく、単にセキュリティ関係の部分だけでのアンケートであるが、知事はマニフェストに書いた政策を変更する場合には知事の私的な研究会や、審議会というものを作り、その責任を第三者期間に転嫁してしまうのではないかと恐れもしています。このような私的研究機関をどんな場合に作っていくのか、また、作っていく場合にはどういった基準を知事の中でもってやっていくのか、お伺いいたします。

(知事答弁)
 住基ネットの調査は屋上屋を重ねるのではないか。確かにこれまで国の情報センターの方でもあるいは他の都道府県等々でも調査を行ってまいりました。しかし、神奈川県ではまだ調査を行っておりません。私のもとにも多くの県民の皆さんから住基ネットのシステム上、制度上、セキュリティ上のこういう不安がある、市町村はどうしているんでしょうか、県はどうしているんでしょうか、かなりの量のお尋ね、お手紙等も届きます。そういう意味で、私が知事に就任したら、県内の今の住基ネットの運用状況がどうなっているかしっかり調べてみたい、そこで大きな問題があればこれを国に対して大きな問題提起も出来るし、また、改善可能なものがあれば都道府県とも相談しながら改善をしていく。随時これは行政の長に課せられたある意味での責務だとも思っております。そういう意味で、今回のマニフェストにも採りあげさせていただいて、知事になったらこれを是非とも一度やってみよう、特に8月に住基カードが導入されますので、住基カード導入前に、もし、国に対して意見具申が出きれば、あるいは市町村とも様々な改善が出来ればと思ってやった調査でありまして、そのようにご理解をいただきたいと思います。
 そして、当然これは個人情報保護の審議会にもこの調査の結果は報告をしたいというふうに思っています。また、委員の方が反対派ばかりだというご意見もありますが、私は、4人の委員の方にお会いしましたけれども、極めてセキュリティ上住基ネットをどういうふうに運営すべきかという専門知識を持った方でありまして、むしろ、アンケートという極めて中立的で、また、しっかりと結果を出さなければいけないものを考えるには、専門家でなければ出来ません。そして私は個人情報保護審議会のメンバーの方も見させていただきましたが、そういう意味での専門家は少ないんですね。ですから、アンケートという極めて公平中立にやらなければいけない、また、セキュリティ、制度上、極めて専門知識を要求するものに、専門的な知識を持った方にお願いすをする、これはある意味当然だと思っておりまして、私はそういう意味でこの研究会を作らせていただきました。
 私は様々な分野での民間の知識を集める、あるいは専門分野の皆さんの意見を聞くということはこれまた必要だと思っています。行政府の中だけではそういう知識やあるいは専門的な情報は集めきれません、したがって、必要であれば審議会等、あるいは研究会等を作って民間の知識をしっかり集めていく。もちろん法的に作らなければいけない審議会もありますけれども、私の判断でこれは必要と思ったら作っていきたいと思っています。そして私は行政の長ですので、あくまでそういう審議会に責任を転嫁するなんていう気持ちは全然ありません。ただ、そういう責任転嫁につながるからこういうものは作らなければいい、という発想ではなくて、むしろ、民間あるいは広く多くの人の周知を集めてそれを県政に活かしていくという積極的な発想で、これからも県政に取り組んでいきたいというふうに思っております。

鈴木恒夫(要望)
 基本的な部分で、我々と意見が噛み合わない部分もあり、今後委員会等で審議を煮詰めて行きたい部分がかなりあると思います。
 また、私的研究会の中で、例えば県の個人情報委員会のメンバーを入れたり、あるいは部分的なものではなく、制度的に存続するかしないかということであれば研究会でもよいのであろうが、部局内あるいは県庁の組織内である程度賄なえるようなことではなかったのか、こんなふうにも思っています。

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9.農業政策について

(鈴木恒夫)
 県内市町村においては、(具体的には相模原市など)国の特区構想により農業振興を図る動きがあります。相模原市などは特区の活用により農業振興地域の有効活用を検討しています。我が神奈川県は大都市圏に近く、すなわち大消費地に近いという地理的条件が整っています。
 マニフェストのなかには「農業」という政策が一つもないが、安心・安全な食生活を支える上で、農業は大変重要であります。
 そこで、本県の都市農業について、知事はどのような評価をしているのか、また、農地保全に向けての対策としてどのようなことを行っているのか、お伺いします。

(知事答弁)
 次に、都市農業に対する評価と農地の保全対策についてのご質問をいただきました。
 マニフェストでは農業施策について、触れてはおりませんが、決して本県農業を軽視していたわけではなく、十分な情報を得てから政策立案すべき分野であるとの認識を持っておりました。
 まず、最初のお尋ねの都市農業に対する評価でございますが、私は都市農業、特に市街化区域やその周辺で展開されている農業は、近隣の方々に、採れたて野菜や花、果物を提供するとともに、こうした生産の場である農地が地域の景観をなし、地域住民に潤いと安らぎを与えるだけでなく、議員のお話にもありましたように、防災空間などの多面的機能をゆうしているものと理解しております。
 こうした市街化区域やその周辺にある農地は、地価が高く税金対策などにご苦労されているようですが、温室やビニールハウスなども利用し、高度な技術を駆使した収益性の高い農業経営が行われているものと承知しております。都市農業は、まさに消費者と生産者が共生できる産業であり、本県農業のすぐれた特徴の一つであると評価しております。
 次に、農地保全にむけた県の対策でございますが、農業者の高齢化や後続者不足などにより手入れば行き届かなくなった農地につきましては、都市住民との交流の拠点として保全を図ってまいりたいと考えております。
 このような考え方から、農業に興味を持っている都市住民で定年退職した中高年の方々など、時間に余裕のある県民の皆様の力を活かす取り組みをすすめているところでございます。
 具体的には、各市町村等が実施する市民農園の活動に対して指導支援を行うとともに、平成14年度には中高年の方々を主な対象に、県が借り受けた農地をお貸しする「中高年ホームファーマー制度」を立ち上げたところであり、現在129名の方々がホームファーマーとして耕作されております。
 これらの事業は、農地の有効利用だけでなく、多様な担い手の育成にもつながるものでございまして、このような都市住民との協働による農地保全の方策を更に充実してまいりたいと考えております。

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10.水産政策に対する取組み

(鈴木恒夫)
 水産行政を活性化する観点から「全国豊かな海づくり大会」を神奈川県で開催できないか、お伺いします。
 また、開催する以上、本県の特色を生かし、大会を成功させることが重要であるが、知事は、どのような考えで大会に臨むのか、併せてお伺いします。

(知事答弁)
 次に、全国豊かな海づくり大会の開催についてお尋ねでございます。
 この大会は、天皇皇后両陛下のご臨席を賜る国民的行事として海に面した40の都道府県が毎年、持ち回りで開催しているものでございます。この大会の開催につきましては、水産庁から本県に対しまして、従来の大会は、地方と中心に開催してきたが、都市近郊において、海の環境保全など重要性が高まっていることから、神奈川県で開催してほしいと内々に要請があり、また、本県の業業関係団体からは、水産振興に活力を与える絶好の機会となるので、是非、開催してほしいという強い要望がございました。
 本県といたしましては、新鮮な魚介類の良好な生産漁場として、東京湾や相模湾を擁しており、この大会を契機に全ての県民に海や水産資源の大切さについて、理解を深めていただき、また、大消費地であるという本県の特性から、魚の食文化についても、より一層の普及・拡大が図れるものと思いますので、議会のご理解をいただき、平成17年の第25回大会を、是非、本県で開催したいと考えております。
 大会開催までの手続きといたしましては、全国組織である、豊かな海づくり大会推進委員会に対しまして大会を開催したい旨の申し出を行い、同委員会に決定していただくことが必要であります。
 開催が決定されれば、県、県議会、市町村、関係団体等で構成する実行委員会を設置し、準備を進めて参りたいと考えております。
 次に、神奈川らしい海づくり大会に向けた基本的な考え方についてのお尋ねでございます。本県は、首都圏に位置し、大消費地を抱えているという特色があります。これまでの大会は、どちらかと言えば、漁業に比重を置いた大会運営であったようですが、本県の場合は、魚と消費者という視点にも重点を置き、魚の食文化の普及・拡大をテーマの柱立ての一つとして、また、NPOなどの団体とも連携した、海藻を再生する海の森づくりなど、環境保全を視野に入れて神奈川らしさを演出した催しができれば、と考えております。また、県内には、三崎と小田原の二つの県営漁港を含め25の漁港がありますので、できるだけ多くの漁業関係者と都市住民や地域の方々が交流し、各地域の特色である魚の食文化との出会いの場となるような様々なイベントも工夫したいと考えております。

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11.特定優良賃貸住宅について

(鈴木恒夫)
1)入居率改善とオーナーからの要望について
 民間の賃貸住宅に多くの空家が発生している事実があるが、特定優良賃貸住宅においても同様に高い空家が発生しています。
 様々な空家対策を講じていることは承知しているが、県はこうした高い空家率をどのように受け止めているのか。また、オーナーからの切実な空家解消に向けた要望に対し、どのように取り組んでいくのか、所見をお伺いします。

(知事答弁)
 次に、「特定優良賃貸住宅」についてのお尋ねがございました。
 まず、特定優良賃貸住宅の高い空家率をどう受け止め、オーナーの改善要望にどう取組んでいくかとのお尋ねでございます。
 いわゆる「特優賃制度」は、中堅所得者層向けに優良な賃貸住宅を供給する民間のオーナーに対し、国と自治体が建設費及び家賃の一部を補助するものでございまして、本県が補助する特優賃住宅は、平成14年度末日現在で7,422戸でございます。
 そのうち空家は900戸、空家率12.1%という状況になっております。
 こうした空家発生の主な要因でありますが、まず、入居者の家賃負担額の設定が年々上昇する「傾斜型家賃方式」という、右肩上がりの経済を前提とした制度であることや、地価の下落や低金利などから、低廉な分譲マンション等の供給が進んでいる一方、バブル期に建設された特優賃住宅には家賃の割高感があるということが言えると思いますし、加えて、入居者の資格要件や管理方法などに様々な制約があり、柔軟な空家対応が難しいということがあげられると思っております。
 このように空家が生じ、良質なストックが十分活用されず、オーナーの経営に深刻な影響が出ているという状況について、なんらかの有効な対策を講じなければならないと受け止めているところでございます。
 そこで県住宅供給公社やJA等の管理者あるいはオーナーから寄せられた要望を踏まえた対応でございますが、まずオーナーに対しましては、家賃を実勢に合わせて設定し直すなど自らの取り組みをお願いするとともに、県といたしましては、制度運用面の改善に取組んでまいりました。
 例えば、空家に対する「県内在住・在勤」要件の廃止や「所得制限下限」の緩和を実施するとともに、国の制度改正を受け「傾斜型家賃方式」から家賃負担額が一定な「フラット型家賃方式」への移行を実施するなど、入居率の改善に向けた様々な取り組みを進めてきております。
 今後とも一層の入居資格の緩和策など制度運用面の改善に努めるとともに、様々な広告媒体を活用しながら制度のPRを積極的に行ってまいりたいと考えております。

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12.特定優良家賃住宅と住宅供給公社の経営改善計画について

(鈴木恒夫)
 特定優良家賃住宅の空家率が高い実情があります。住宅供給公社の経営改善計画においては、現在の60%から18年度までに90%の入居率をその目標に掲げているが、この高い目標率をどのように達成するのか、具体的な取組みの方法も含め、所見をお伺いします。

(知事答弁)
 最後に、神奈川県住宅供給公社の特定優良賃貸住宅についてのお尋ねがございます。
 公社の管理いたします特定優良賃貸住宅は、平成14年度末現在で、管理受託型が86団地2,129戸、借上げ型が21団地801戸でございます。
 これらの団地の空家率でございますが、平成14年度末で管理受託型は平均で12.3%ですが、借上げ型は36.8%と高くなっております。
 このため、公社の「経営改善計画」では、特に借上げ型の特優賃住宅につきまして、平成18年度までに入居者90%とすることを目標としたものであります。
 この借上げ型住宅の入居率を高めるための取組みでございますが、空家が発生する大きな要因は何といっても家賃ですので、経営分岐点に配慮をしつつ、入居者にとって魅力のある家賃設定にしていくことがまず必要でございます。
 このため、公社では、周辺の市場家賃の状況などを調査し、家賃引き下げに取り組んでおりまして、平成14年に12団地507戸の家賃引き下げを実施した結果、空家率が50%を越えていた団地が満室になった例があるなど、全体で、平成14年度当初に比べ、平成15年5月末では、9.6ポイントの改善がなされております。
 今後の取組みでございますが、一つ目として、引き続き家賃の引き下げを検討していくわけですが、オーナーの方々に負担をお願いするだけでなく、公社としても応分の負担をすることといたしまして、具体にはオーナーに支払う駐車場使用料の一部を公社が負担すること管理経費を削減してオーナーの負担を軽減することなどを考えております。
 二つ目としては、入居者のニーズに対応した物件を提供していくことも大切ですので、オーナーと協議しながら、改修に当って、バリアフリー仕様とするなど魅力ある住戸にしていくことも必要と考えております。
 さらには、従業員用住宅として、ある程度まとめた住戸を借り上げて頂けるよう企業に対する営業活動を強めていくこととしております。
 県といましては、入居率を高めることは、公社の経営改善に不可欠であると認識しておりますので、こうした公社の取組みが確実に進むよう指導してまいりたいと考えております。
 引き続き、国に対しても「後続入居者への当初入居負担額の適用」など、制度改善を要望して参りたいと考えております。

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